2020年4月12日アーカイブ

宇野ゆう子 シャンソン教室の皆様へ

45~6
年前の事、私はある事で無感情になり、こんな精神状態ではプロとして歌う資格は無い
と思い、今まで使っていたバンドの譜面を全部燃やして日本を離れました。
幼い頃から私の体の中にはいつも歌が流れ、途切れる事は決してなかった自分が全く
音楽と無縁の生活をしている事に疑問を持つ事さえなかった半年でした。
ある夜、友人が外に出ようと私を連れ出したのは暗く狭い穴藏の中、古いでこぼこの石の階段を降りると
そこには10名程の人種の違った国の人たちが(そのように見えた)
ひとつの古い長い木のテーブルを囲みお酒を飲みながら話していました。
そのうち誰かがラ・ラ・ラ...と哀愁のある単調なメロディーを歌い始め、みんなが静かに歌い出したのです。
隣のおばあさんが私の肩に手を回して一緒に歌おうと優しい目配せして体をゆすぶって下さいました。
私はその時、今までに感じた事のない熱い何かが体中に突き刺さり、それは涙となって溢れてきました。
おばあさんは優しい笑顔で何も言わずそっと親指で私の涙を優しく拭って下さいました。
みんなの歌声は暗い穴蔵の中でいつまでもいつまでも静かに流れていました。
風が冷たい冬の灰色のベルリンの街、ひっそり静まりかえったビルの谷間からうっすらと
朝焼けが私達を迎えてくれた。その時、音楽!歌!日本に帰って又やり直そう、そう思った瞬間でした。

えっ?過去の打ち明け話?それで何を言いたかったの?
まあ、まあ、確かにそう思われるでしょう、私はペンを持つときりがなく書いてしまう性分で...
まあ作家になれるかな~、な~んてね。(笑)
ちょっと一休み...。
気を取り直して...。と。

コロナ感染が多く出ている為レッスンもお休み、楽しみに頑張っていた発表会、イベントも中止。
皆さん気落ちしている事でしょう。でも少しの間、歌う事を休んでもそれは決して
無駄ではない。又、マイナスという事もない、再開した時に休む間もなく続けて
いた時と、休んだ後の歌に対する気持ちは違った感情が湧いてくるもの...。
そう これを言いたかった訳でございます。
皆さん、くれぐれもお体に気をつけて元気でお逢いできる日を心待ちにしています。
長々と御静見(?)ありがとうございました。
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